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團十郎襲名に欠かせない 河東節「助六」!

こんにちは

河東節演奏家 十寸見東裕(ますみとうゆう)です。

歌舞伎界に不在となっていた「團十郎」の名跡が9年振りに復活しました。

新型コロナ蔓延による2年の延期を経て

十三代目市川團十郎白猿(はくえん) 襲名披露公演が十一月と十二月に歌舞伎座で行われます。

助六以外の配役は代わりますが、二か月続けて「助六由縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら)が上演されます。助六は團十郎家にとって代名詞であり、とても大事にしている狂言とも言えますね。

その中で助六の登場に使われる三味線音楽が、約260年も前から河東節(かとうぶし)です。

河東節とは?

河東節は1717年にそれまでのいろいろな江戸浄瑠璃(えどじょうるり)の良いところと独自の芸風を取り入れ、十寸見河東(ますみかとう)という人が興しました。

助六狂言はもともと上方の心中物語であった題材を、正徳三年(1713年)二代目團十郎が、当時江戸で人気のあった曽我物狂言と混ぜ合わせて、新しいヒーローとしての助六物の狂言を作り上げました。

その後改良されて四代目團十郎の時代、宝暦十一年(1761年)に、現存の「助六由縁江戸桜」となり今に継承されています。

プロでなくても歌舞伎の舞台に!?

助六の演奏者は当時からプロではないご贔屓のお旦那衆や愛好家で、今では女性のご贔屓衆も大勢参加されています。この仕組みが、長年に渡り「助六由縁江戸桜」を人々に親しみある人気演目にし、市川家とご贔屓衆の親交を近しいものにしてきたのではないでしょうか。

今回の襲名公演では、私も私のお弟子さん方も出演いたします。

十三代目襲名で助六に出演することを目標に一年前からお稽古を始めて参加される方もいらっしゃいます。歌舞伎の舞台で初舞台の感動を覚えること、まちがいないでしょう。

十寸見東裕

 

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