桜をうたう長唄 河東節
今年も咲きました!
見頃もほんの数日で、のんびりしているとあったという間に葉桜となってしまいます。
「春章一刻価千金」とはよく言ったものです。
昔から人に愛される桜ですが、平安時代の歌人、西行法師の歌に
「願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの もち月の頃」
死ぬ時は満開に咲いた桜の下でと願った有名な歌を詠んでいます。
その西行を題材にした長唄に「時雨西行」があります。
西行と江口(平安時代栄えた淀川河口域の地)の遊女とのエピソードを長唄にした人気曲で、私も好きな曲の一つです。
ほかに「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじようじ)」「元禄花見踊(げんろくはなみおどり)」「花の友」「賤機帯(しずはたおび)」「桜狩」など、桜を題材にした曲はまだまだたくさんあります。
前回ご紹介した河東節にも、「助六所縁江戸桜」のほか、「道成寺」があります。この曲は、道成寺伝説のストーリーに添って、能や文楽の道成寺作品と近い歌詞を用いています。
最近では演奏家も減り、あまり聴く機会は無くなってしまいましたが、4月13日
NHK FMの「邦楽のひととき」でオンエアされます。
私も十寸見東裕の名前で参加しております。ぜひこの機会にお聴きください。
NHK FM「邦楽のひととき」4月13日11時20分〜 河東節「道成寺」
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