ありがとう国立劇場、また会う日まで
半蔵門の目と鼻の先
皇居を目の前に望む広大な敷地を贅沢に使った国立劇場。
我々古典芸能に携わる者には頻繁に通い、あるのが当たり前でした。
歌舞伎、日本舞踊、長唄などの歌舞伎音楽などを55年間、古典芸能の拠点としての堂々の地位に鎮座してきました。
その国立劇場が、老朽化のため今年秋をもって完全に建て替えに入り、2029年に再開場されるとのことです。
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6年の間の代わりの活動場所の会場がすぐに思い当たらないことに不安がよぎります。
と思っても仕方のないことですので、残りの舞台を噛みしめながら勤めたいと思います。
外観は、今では珍しくなってしまった、上にテナントビルの無い劇場だけの建物がとても美しく
皇居前の地に大きく存在感を出しています。
楽屋の使い勝手がとても良く、部屋数の多さ、舞台のある一階と同じ階に楽屋が並び、導線の歩き易さは日本一の会場です。
駐車場も贅沢なほど大きな敷地に平置き、おまけに安いときています。
開場当時、古典芸能は国からとても大事にされていたのだと思います。
今後も国民から誇りにされる文化であって欲しいですし、私たちも率先して守っていかなければ。
松永忠次郎